5)骨粗しょう症を防ぐには
~日常生活でできること~
NTT西日本大阪病院 看護部
リウマチケア看護師
房間 美恵(ふさま みえ)
骨粗しょう症は、骨強度が低下することにより骨がもろくなる病気です。骨粗しょう症になると、ちょっとしたことで骨折しやすくなり、骨折を起こすと場合によっては寝たきりになることもあります。
骨密度は骨強度を構成する重要な要素の1つですが、偏った食事や過度の飲酒、運動不足、喫煙は骨密度を低下させます。これらは日常生活を工夫することで改善することができますので、骨粗しょう症と骨折の予防を行うためには、できるだけ早い時期から良い生活習慣を心がけることが大切です。
ここでは、日常生活でできる食事療法と運動療法を中心に説明させていただきます。
(1)骨粗しょう症になりやすい主な日常の生活習慣
・偏食、カルシウムの摂取不足。
・運動をあまりしない。
・タバコやお酒をたくさん飲む。
・ストレスや過労がある。
・無理なダイエットをしたことがある。
・日光にあたる時間が少ない。
・ステロイド薬を飲んでいる。
(2)骨粗しょう症の予防のために
1)食事療法:骨の主成分であるカルシウムを取りましょう。また、カルシウム が効率よく吸収されるように、ビタミンDやビタミンK、タンパク質も一緒にバランスよくとることが大事です。
※骨粗しょう症予防によい料理のレシピ集「カンタン骨げんき料理」を受付の そばに参考資料として置いておりますので、興味がありましたらお持ち帰り下さい。
2)運動療法:骨を作るためには、必要な栄養をとるとともに運動を行い骨に適 度な負荷をかけることが必要です。また、骨のまわりの筋肉を鍛え、転倒を予防することも重要です。屋外で運動すると、日光浴にもなりビタミンDの合成も促進されます。
例)ウォーキング、足指じゃんけん、タオルたぐり寄せ運動、フラミンゴ体操、片 づけをしながらのかかと挙げ運動など無理のないようご自分にあった運動を工夫して行って下さい。
講師紹介
大阪府医師会看護専門学校卒業。リウマチケア看護師、現在NTT西日本大阪病院に勤務。